塾長挨拶

「生徒のためになることを一つでも多くする」

「筑波大学と地域をつなぐ」

この理念のもと、運営されてきた学び場さくら塾はもう間もなく七年目を迎えようとしています。学生はもちろんのこと、多くの生徒が進学に伴ってさくら塾を旅立っていったことで、学び場さくら塾に直接携わる人は大きく入れ替わってきました。しかし、学び場さくら塾の基本理念は今も変わらず、学生の熱意、地域の皆さま方のお力添えにより、運営されております。

 学び場さくら塾の魅力は、学校とも学習塾とも違う学びの場であるということです。学校では、一人の教師に対して多くの生徒を見る必要や時間的制約があります。そのため、個々の生徒に合わせた教育というのは難しく、またその他にもカリキュラムの縛りが存在します。そして、あくまで営利目的である学習塾においては、直近の成績やテストの結果を向上するという成果を出す必要があり、教育の内容が偏重してしまう傾向があると思います。第三の学び場としてのさくら塾では、それらの制約のない状況で自由な学びの場を提供できる可能性があると考えます。もちろん、さくら塾に所属する学生は特別な訓練を受けたわけではなく、決して教えることに秀でた学生ばかりというわけではありません。しかし、一長一短をもつ学生たちが自分の個性や長所を生かし、何か子どもたちのためになることをしようという真剣な取り組みがさくら塾にはあります。学生が自分の専門や興味あることを生かして行う特別授業、理科実験教室などはそれらの実践の場となっています。また、学生1人に対して生徒12人という体制をとることで、学生は生徒個々人をよく見ることができます。学生と生徒の触れ合いの中で、この子はこういうことに興味がある、この子はこういった説明だと理解してくれる、この子はこうやるとやる気が出るのではないか、そんな風に生徒一人ひとりを理解し、創意工夫をこらした教え方を実践しています。ただ勉強を教えるにしても、生徒の興味のある話から学習内容に関連させて子どもの好奇心を引き出し、発展的な内容に関心のある生徒には、それを専門とする学生が話に応じることで生徒の興味をさらに広げる手助けをしたいと思っています。またときには、子どもたちにとって少し年上のお兄さんお姉さんという立場で、雑談や愚痴、相談を聞かせてもらうこともあります。これもまた、制約の少ない学びの場であるからこそ許されるさくら塾の大きな魅力ではないかと思っております。

 入塾を希望される方々や、多方面からご依頼をいただくことから、さくら塾も徐々に知名度を得つつあることを実感致します。一方で、周囲からいただくご期待に対して、学生の人手不足などから十分にお応えできない状況があることも事実であると思います。現在の活動の質を維持するため、やむなく入塾を待っていただいたり、万全な状態で依頼にお応えできない状況に歯がゆさを感じることがしばしばあります。こういった状況を踏まえ、8代目代表の私自身は、改めて学生に向けさくら塾で活動する意義を発信し、人を募ることが大きな役目なのではないかと思っております。何をおいても人がいないことには始まりません。さくら塾という学びの場で学生が何をできるのか、何を得る可能性があるのかを伝える、その点に重きを置いて一年間、塾長として尽力させていただきたいと思います。

 先代の塾長の方々はみな、さくら塾が学生にとっても楽しい場、学びのある場としたいと述べられています。私もまた、同じ気持ちであります。子どもたちに学ぶことの楽しさを伝える上で、学生自身がそれを楽しんでいることが何よりも説得力のあるものではないでしょうか。また、自分にとって得るものがある、というのがボランティア活動を続ける原動力であると思います。子どもたちにとってはもちろん、学生にとっても価値のある時間を過ごす場としてさくら塾という団体を維持向上していきたいと思います。

 最後に、普段から支えていただいている保護者の方々をはじめとする地域の皆さまに、この場をお借りして感謝の言葉を述べさせていただきたいと思います。学生団体ゆえ、皆さまから見て至らぬ点もあるかと存じますが、精一杯活動させていただきますので、これからも学び場さくら塾をよろしくお願い申し上げます。

 

2017年1月

学び場さくら塾 8代目代表

筑波大学 理工学群 応用理工学類

中川 駿吾

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